イタリア、中国電気自動車の欧州輸出に対応 炭素排出を考慮した購入インセンティブを検討

 イタリアは、中国からの自動車輸入による環境への影響を軽減し、国内の自動車業界を保護するため、炭素排出を考慮した新しい自動車購入インセンティブの導入を検討しています。これについてロイターが関係筋の情報を報じました。

 この動きは、フランスが先に導入した電気自動車補助金の新しい規制に倣ったもので、フランス政府は2024年1月から新しい電気自動車補助金制度を発表しました。新しい規制では、自動車の製造過程やバッテリーの炭素排出量、車体の材料に関する環境への影響など、さまざまな要因を総合的に評価し、電気自動車のグリーンスコア(green score)を付与することが含まれています。

 関係筋によれば、イタリア政府はフランスの取り組みを評価し、同様のインセンティブ制度を検討しているとのことです。これにより、電気自動車の購入インセンティブが排出ガスだけでなく、製造過程や材料にも影響を及ぼす可能性があります。現在の中国の自動車産業は石炭火力発電に頼っており、自動車は船で世界中に運ばれているため、フランスが定めた基準により、中国製自動車は補助金を受ける資格がなくなる可能性があり、中国の自動車メーカーにとって不利な要素となります。

 イタリア政府は、自動車業界に関する広範な計画を進めており、自動車購入インセンティブプログラムもその一環です。交渉は年末まで続く見通しであり、イタリアが新しい規制を導入すれば、中国製電気自動車の購入が制限される可能性があるため、注目されています。

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